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マニフェスト 2020

ミラノの街に根ざした Salone del Mobile.Milano /ミラノサローネ国際家具見本市(以下、ミラノサローネ)は、ミラノ市との相互関係をより強化し、更なる国際化を目指し、このデザインの街にいくつかのデザイン・プロジェクトを近い将来実現させます。

ミラノサローネのマニフェストの誕生は、ミラノへの愛情の証であり、ミラノで一緒に力を合わせて働く力を導くことを意図した宣言です。そしてこれはイベントとミラノ市のリーダーとしての役割を維持するだけでなく、反響、リソース、革新的なデザインを惹きつけるためでもあります。

なぜ、ミラノサローネは、他の見本市と違うのか。

【 感動 】

ミラノサローネは、つながり、創造性、革新のシステムです。一週間に、起業家、ジャーナリスト、知識人、批評家、デザイナー、建築家、クリエイター、ナレッジワーカー、美の愛好家など、ミラノに30万人以上の人々が集まり、毎年この一週間に再会します。ミラノサローネは「感動」の場、感動と興奮の場です。この世界が注目するイベントへの投資することで、建築家やデザイナーがサローネ準備に没頭できることを誇りとしています。プロジェクトは準備段階から感動があり、イベント主催者も、最高のステージを提供するために企業と一丸となって1年間フル回転しています。そのため、このイベントはもはや単なる見本市に留まらず、業界関係者はもとより、デザインに無関係な人々まで多くを魅了する唯一無二のイベントと化しています。今や誰もが一度は来たいと思うミラノサローネ。企業、クリエイター、トレンドハンターなどが、デザインや革新、生産、受注、それぞれに関わる人とのコンタクトを求めて訪れます。この現象が、ミラノサローネを通してデザイン-製品-品質-革新-都市-価値-の素晴らしい繋りを作り出し、このプロセスによって、新しいマニフェストの意図が構成されています。

【 企業 】

ミラノサローネは、クラシックからデザインまで、2,000社以上(内 30%は海外出展社)の企業が家具を発表する場。劇場のように見える煌びやかなスタンドの背後には、ブリンツァをはじめとするミラノ近郊から、ベネト、マルケ、トスカーナ、プーリア、更にはドイツ、フランス、ベルギー、アメリカ等、数多くの生産ネットワークが存在します。世界中の素晴らしい生産者から厳選された海外出展社もひしめき合う華やかな見本市の舞台には、生産ネットワークやシステムを地道に作り確固たる基盤を作り上げてきた、職人を抱える小さな、小さな企業も存在します。    ミラノサローネの成功は、その基盤となる生産システム − 12ヶ月ごとの革新的なプロセスと生産を可能にしてくれるシステム – によって成り立っています。ミラノサローネに出展する企業、またミラノサローネ自体の絶えず革新する能力に基づいています。歴史を守りながら、競争が激しいマーケットで常に前進し続けるには「革新」と「品質」だけが生き残れるキーワードです。ミラノサローネ自身も革新する必要があります。常に出展社と顧客サービスのモデルとなるよう、向上していく必要があります。

【 品質 】

今日、品質はサステイナブル=持続可能でなければなりません。これは、設計から開発、経済計画からマーケティングおよびコミュニケション・プロセス、アフターサービスまで、生産プロセスの全てを管理することを意味します。サステイナブルな品質は、段ボールの椅子や竹の葉のグラスと違う持続する品質です。サステイナブルなデザインは、基本的には「永遠の象徴」的なオブジェクトである製品の寿命を敢えて考慮に入れ、再利用の可能性を検討する新しい方法です。ますます循環経済の原則が取り入れられ、その単なる機能的側面を超え、共有と再利用のプロセスを考える環境に大きく注意を払うデザインです。デザインは、明日を見据えること。使用される素材だけでなく、製造プロセスも持続可能であること、そして何より国際品質基準を満たしていること、更には持続するデザインであることです。次回の国際トリエンナーレ博覧会では、デザインの持続可能性と本質的な品質が取り上げられますが、ミラノサローネでは、都心にある特別展示にて、自然と生活の関係を調査、屋外空間の性質を屋内空間に持ち込み、明日の住居を考えます。

【デザイン】

企業と共に、家具製造システムの成功を支えるデザイナーと建築家は、ミラノサローネと、彼らのクリエイティビティに信頼を得ている生産者たちにも経緯を払っています。ミラノサローネに出展したことでコンパッソ・ドーロ賞を受賞したデザイナーたちは、ドバイ、ニューヨーク、北京、ロンドン、シドニー、東京など世界各国で更に数々の賞を受賞しています。業界の恒例行事であるミラノサローネには、毎年世界中のクリエイターが新しい出会いを求めに、またはトレンドリサーチや新しいデザインの基礎を築きに集結します。ミラノサローネは、イベントの成功、ブランドの成長、街の発展に貢献した巨匠、建築家、デザイナーに敬意を払っています。そして今、ミラノサローネは、未来を見据えて新しいデザインと建築を考えるプロジェクトを進めています。物事を越えたデザイン、人を観察し、日常生活のちょっとした美に対する感動も見逃しません。ミラノは近年、高層建築などの建設が後を絶ちませんが、同時に歴史的建造物の再認識も忘れていません。ミラノサローネ期間中に限らず年間通して世界中から人々を受け入れ魅了し続けるための努力を惜しみません。

【 ネットワーキング 】

ネットワーキングとは、まず文化(ミラノサローネには160カ国以上から来場者が訪れます)、そして場所(ミラノサローネは街中でも特別展示を開催します)、更に経験と新しい形のホスピタリティを意味します。「シェア(共有)」はよく使われる言葉ですが、ミラノサローネがシェアするのは、ミラノ市との関係で、どちらにとっても切っても切れない縁なのです。ミラノサローネの一週間は情報関連からテクノロジー、食品産業まで、さまざまな分野の多国籍の企業が同じ空間に「共有」を求めて集います。多国籍の企業はミラノに来て、ミラノサローネで商品を発表します。なぜなら、ここでしか彼らのターゲットとなるクライアントに出会うことが出来ないからです。アイデア、ニーズ、経験を共有し、ネットワーキングを発展させることは、それぞれの技術、特異性、能力を互いに高め、ミラノサローネとミラノ市によい結果をもたらします。会期後には、ミラノに魅了された多くの企業がミラノに経済効果をもたらし相乗効果が生まれることを目的としています。

【 若者たち 】

ミラノサローネでは20年以上にわたり、世界のクリエイティブな若者の才能を育む展示、サローネサテリテを開催しています。サローネサテリテでは、未来のデザインを暗示するプロトタイプを展示します。参加デザイナーは、自己の作品を製品化する適切な企業を見つけることができたり、また逆に、新しいアイデアを求めて偵察にくる企業の目に留り製品化されたり、と、需要と供給が一致する唯一の場なのです。ミラノには、世界の中でも優れたデザインの学校や大学などがあり、多くの若者がデザインを学びに国内外からやってきます。そして自国へ戻る若者、またはイタリアから国外へ旅立つ若者は、イタリアで学んだ文化やスタイルを他国へ伝えます。ミラノは彼らとって、よく働き、誠実でダイナミックな存在です。

【 コミュニケーション 】

ミラノはイタリアのメディアの中心です。大手全国紙からデザイン誌、ファッション誌もみな出版社はミラノに集結しています。また、ミラノサローネには毎年5,000人以上のジャーナリストが世界中から来場します。代理店、クリエイター、グラフィックデザイナーで統合されたコミュニケーションシステムが構築され、ミラノサローネの歴史を含めた全ての情報ツールを使用して会期中の一週間、来場者を迎えます。新しいデジタルツールにより、国境やあらゆる障壁を超えて、情報の普及拡大の可能性を広げます。

【 文化 】

ミラノサローネは、デザインの文化を広めるだけでなく、現代デザインと文化的、芸術的な遺産とが調和し、明日のデザインを提案します。さまざまな表現や異なる言語が混じり合い、溶け合い、最高級のプレゼンテーションを生み出します。また、ミラノサローネは、ミラノ市内の巨大な文化遺産に触れる大切な時間でもあります。スカラ座、各種市民博物館、美術館、王宮、ブレラ美術館、そしてトリエンナーレデザイン美術館。これらはミラノのクリエイティビティを再発見する宝庫です。トリエンナーレ美術館には、真のデザインと建築の空間があります。人々、モノ、ビジネス、企業、イベントの歴史が語られています。ミラノには、ここにしかない美術館があります。

【 ミラノ 】

ミラノは他の多くの都市と結びついている国際都市です。イタリアの国そのものと同じく、文化や美しさに富み、勤勉で国際的な性格を持ち合わせています。ミラノは、小さいながらも「大きな」街、その原動力となる卓越性が集中している街です。ミラノ市が「ミラノ・ダ・ベーレ(手に入れたい街)」と提唱しているように、モノが形となり、コミュニケーションを計る空間です。また、10年以上前、多くの批判を浴びながら見本市会場が市内から隣町のロー市に移転され、マッシミリアーノ・フクサス設計による新見本市会場が建設されましたが、結果、会場は効率的な地下鉄でミラノ市内を結び、高速列車でトリノへ50分、ボローニャへ60分、フィレンツェへ100分と利便性を確保、ミラノサローネの成功が会場移転への反対意見を見事に覆しました。また、会期中はミラノ市内が新しい街に塗り替えられます。街中のあらゆる店舗や貸しスペースが新しいクリエイティブなウィンドウに生まれ変わります。これがフオーリサローネです。ミラノデザインウィークの一週間、ミラノサローネは、ビジネスと人々を繋ぎ、フオーリサローネをはじめ、全てを寛大に巻き込み、共有し、街を一体化した唯一無二のモデルケースです。

 創意工夫  

ミラノサローネの歩みは歴史的に創意工夫によってなぞられています。それは創造性の原則、才能の感覚、実行力、そして考える能力としての知性の概念として、的確に表現されています。見本市の出展企業の特徴は、企業と協業するデザイナーが常に発展し、製造システムの伝統が根付き、提供することができたことです。 「創意工夫」(インジェヌイティ )とは “プレシャス=貴重なもの” の源であり、刺激を受けながら成長し発展します。新しいトレンドがある方向を知覚する能力です。成長と発展の場は、今日、創造的思考が形を成し、それがモノであるか、製品であるか、もしくは概念であるか、という考えを実証する“知識の経済”です。今日のインジェヌイティ は、未来を見据えた新たな目で常に全てを再発明し、再発見することができると考え、その場で満足せず、先を見越すことです。同時にインジェヌイティ は、没後500年を記念し、万能の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチへ、そして彼のパトロンたちとのコミュニケーション能力、彼が残した膨大な素晴らしい研究成果と、ミラノにいた約20年間に生み出され現在に至るまで残された天才的作品群へ敬意を表します。

  

美しさは見る人の目の中にあります。人々、風景、経験、そして家や職場を飾るために創られるものに美しさが見出されます。私たちの美意識は人類の歴史と同じくらい古いもので、常にそれを探求し何よりそれを創造することに取り憑かれてきました。普遍的に美しいものに人生を捧げることは、常にデザインの世界を牽引する企業やクリエーターの目標でした。「美」はマニフェストに追加され、より良い明日への勢いの象徴として、このイベントがグローバルなリーダーシップを強化し未来のライフスタイルを見据える要の原動力であることを表します。

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