ジャカルタから始まる、新たな国際展開
2024年の香港、2025年の大阪・関西万博イタリア館に続き、ジャカルタはパーマネントコレクションにとって3度目の海外巡回展となります。
しかし今回の開催は、単なる巡回展ではありません。
35歳以下の若手デザイナーのためのプロジェクトであるSaloneSatellite(サローネサテリテ)は、ミラノサローネの国際戦略を象徴する存在です。
プロトタイプが製品へと成長し、若いデザイナーが世界的なクリエイターとなり、一つの出会いが企業との協働へ発展する――その軌跡を蓄積してきたパーマネントコレクションを携えて国際ツアーを始めることは、才能、産業、文化が交差する場所から未来のデザインを見つめるという、ミラノサローネの姿勢そのものを示しています。
若い才能が世界へ羽ばたく、その軌跡をたどる
1998年にマルヴァ・グリフィン・ウィルシャーが創設・キュレーションを手がけたサローネサテリテは、四半世紀以上にわたり世界中の若い才能を発掘し続けてきました。
現在、パーマネントコレクションには415点の作品が収蔵されており、本展ではその中から55点を厳選して紹介します。
展示は回顧展ではありません。
プロトタイプ、製品、企業、美術館、デザイン賞、素材、そしてものづくりの文化が交差しながら、一つのアイデアが現実のプロダクトへと育っていく過程を描き出します。
マルヴァ・グリフィン・ウィルシャー コメント
サローネサテリテ創設者・キュレーターであり、ミラノサローネ国際関係アンバサダーを務めるマルヴァ・グリフィン・ウィルシャーは、次のように語っています。
「サローネサテリテは、若いデザイナーが世界に見出され、製造業とつながるための場として誕生しました。パーマネントコレクションは、その歩みそのものを物語っています。プロトタイプは製品となり、一つの発想はキャリアへとつながり、出会いはデザインの物語となりました。ジャカルタを新たな国際ツアーの出発点とすることは、新たなつながりを育み、才能は適切な環境と出会うことで世界へ羽ばたいていけることを示す機会でもあります」。
またマルヴァ・グリフィン・ウィルシャーは、Italian Design Day(イタリアン・デザインデー)アンバサダーとしてもジャカルタを訪れ、イタリアとインドネシアのデザイン交流をさらに深めます。
デザインが未来を育む場所として
インドネシア・デザインウィークは、IDDが推進し、アグン・スダユ・グループ (Agung Sedayu Group) のホスピタリティ&ライフスタイル部門であるアマンタラ (Amantara) が運営するデザインイベントです。
会場となるIDD PIK2は、ジャカルタ北部に誕生したデザイン、建築、ライフスタイルの新たな拠点であり、本展は、デザイナー、企業、建築家、デベロッパー、文化機関、クリエイティブコミュニティを結ぶ国際的な交流の場として重要な役割を担います。
また、本展はジャカルタ・イタリア文化会館の協力のもと開催され、イタリアのデザイン文化と東南アジアを結ぶ新たな架け橋となります。
パーマネントコレクションが描く、デザインの現在地
会場構成は建築家リカルド・ベロ・ディアスとハリアドナ・ピナテが担当します。
ジャカルタの会場には、ミラノサローネ期間中のサローネサテリテの展示空間を再現。4つの展示プラットフォームを巡りながら、来場者は若い才能との出会いを体験することができます。
展示では、Flosの《Spun》やDePadovaの《Chab》をはじめ、世界的なデザインアイコンとなった作品を紹介するほか、小さなプロダクトに凝縮された優れたデザイン、若いデザイナーと企業の協働から生まれた製品、世界の美術館に収蔵された作品、SaloneSatellite Award(サローネサテリテ・アワード)や ADI Compasso d’Oro(ADI コンパッソドーロ賞)につながったプロジェクトまで、多面的に紹介します。
また、現代のデザイナー像にも焦点を当てます。素材を探究する研究者であり、職人であり、起業家でもある今日のデザイナーの姿を通して、デザインという仕事の広がりを描き出します。
さらに、ジャカルタ開催へのオマージュとして、インドネシアブランドEVERY CollectionsとStudio Hendro Hadinataによる《Plank Chair》を展示するほか、マレーシア、韓国、台湾などアジア各国のプロジェクトも紹介し、この地域ならではの多様なデザイン文化との対話を生み出します。
未来へ向けた、新たな出発点
「サローネサテリテ・パーマネントコレクション展 1998–2026」は、これまでの歩みを振り返るだけの展覧会ではありません。
展示される一つひとつの作品には、若いデザイナーと企業との出会い、アイデアと素材との出会い、地域文化と世界市場との出会いという、デザインが未来へ向かう決定的な瞬間が刻まれています。
ジャカルタから始まるこの新たな国際ツアーを通じて、ミラノサローネはこれからも世界各地で新たな対話を育み、人と人を結び、未来のデザインが生まれる場所とともに歩み続けます。
| 概要 SaloneSatellite Permanent Collection Exhibition 1998–2026 (サローネサテリテ・パーマネントコレクション展 1998–2026) インドネシア・デザインウィーク会期:2026年9月18日(金)~ 27日(日) 会場:Townhall IDD(インドネシア・デザイン・ディストリクト〈IDD〉PIK2/ジャカルタ) オープニングセレモニー:2026年9月18日(金) サローネサテリテ・パーマネントコレクション展 会期:2026年9月18日(金)~10月18日(日) キュレーション:マルヴァ・グリフィン・ウィルシャー(サローネサテリテ創設者・キュレーター) 運営事務局:キアラ・ギラルディ 展示・グラフィックデザイン:リカルド・ベロ・ディアス、ハリアドナ・ピナテ プロジェクトコーディネーター:ポルツィア・ベルガマスコ |


