SaloneSatellite.Skilled Craftsmanship + Innovation
サローネサテリテ – 熟練のクラフツマンシップ+革新

2026年テーマ:職人技が再び主役に

「Skilled Craftsmanship + Innovation – 熟練のクラフツマンシップ+革新」は、2026年のサローネサテリテを形づくるテーマです。これは単なるタイトルではなく、明確な文化的・設計的立場を示しています。すなわち、職人技を過去へのノスタルジックな回帰ではなく、現在と未来を再定義する創造的な装置として捉える姿勢です。
第27回を迎えるサローネサテリテは、デザインの原動力としての職人技に再び光を当てます。ジェスチャー(手の動き)からイノベーションへ──実験、新技術、そして設計における責任性を横断するテーマです。
サローネサテリテは2026年も、ビジョンと先見性が脈打つ場として、またアイデアの孵化装置として、そしてグローバルデザインの進む方向を読み解くための戦略的ハブとして、その存在感を示します。ミラノサローネのプラットフォーム内、ロー、フィエラミラノのホール 5 – 7 にて、35歳以下の才能を発掘する最も注目される機会として、第27回サローネサテリテが開催されます。本展は、1998年に創設し、若手デザイナーたちの支援者でありメンターでもあるマルヴァ・グリフィン・ウィルシャーのキュレーションにより実現しています。
デジタルやA.Iとともに成長してきた新世代のデザイナーたちは、いま改めて「手でつくること」の触覚的・人間的・詩的な力を見直しています。サローネサテリテはこの深い感覚、すなわち「根源への回帰」の欲求を捉え、具体的な実験の場として機能します。ここでの職人的「技」は単なるテクニックではなく、言語であり、ビジョンであり、文化的価値であり、さらにはイノベーションを支える基盤でもあります。それは、次世代のグローバルデザイナーたちの課題、希望、そして新たなニーズに形を与えるものです。

Marva Griffin Wilshire
Fondatrice e Curatrice SaloneSatellite Ambassador Relazioni Internazionali Salone del Mobile.Milano 2026 @Socialrise

39カ国から集う35歳以下のデザイナーと教育機関

39カ国から集まる700名以上の若手デザイナーに加え、22の国際的なデザインスクールおよび大学からの卒業予定者も参加します。彼らの提案には、刷新されたハイブリッドな職人技が現れており、テクノロジーと対話しながらも、その表現力を失うことなく高度な生産体制に組み込まれています。

この新しい職人技は、産業と対立するものではなく、むしろ補完関係にあります。標準化されたプロセスに対して唯一性と真正性をもたらし、「手の記憶」と「未来の息吹」を宿したオブジェクトを生み出します。

選出されたプロジェクトは、循環型経済、創造的自立、文化的アイデンティティ、そしてモノへの愛着といった価値を結びつける新たな地図を描き出します。「手仕事」は、自然素材やローカル技術、再生素材、スロープロダクションを再評価する意識的な実践となり、ケア、献身、感情といった無形の価値を取り戻します。これらは、モノと人との関係を再構築するために、いま不可欠な要素です。

初参加の教育機関

今回、6つの教育機関が初参加します。イタリアからはカッラーラ美術アカデミー(デザインスクール)およびフィレンツェ自由美術アカデミー、海外からはトロント・メトロポリタン大学(カナダ)と摂南大学(日本)が参加します。さらに、サウジアラビアのダール・アル・ウルーム大学とプリンス・スルタン大学の参加は、新たな連携の始まりを示しており、将来的にリヤドでのサローネサテリテ開催へとつながります。

写真展

本年のテーマは写真展としても展開されます。手、素材、創造性の物語を写し出す本展では、それぞれの写真が熟練の技と現代的な直感の世界を映し出します。各作品には素材や技法、制作プロセスを解説するテキストが添えられます。

出展者は北米・中南米・ヨーロッパ・アフリカ・アジア・オセアニアの各地域から選ばれ、伝統から革新まで、職人技の多様な表現を紹介します。そこには記憶、才能、未来が融合しています。

会場構成

2026年の会場デザインは、例年どおりリカルド・ベッロ・ディアスとハリアドナ・ピナテが担当し、色彩と素材によってテーマを表現しています。

また、ドメニコ・オレフィーチェ、アレッサンドロ・コリーナ、パオロ・ステッラ、CALE Gambioli & Partnersによる特別制作の12枚のセラミックパネルも展示されます。これらはそれぞれ2018年、2022年、2023年の初出展時に発表されたプロトタイプをもとに、Ceramiche Keope、Bosa、Ma.Vi. Ceramicaによって製品化され、サローネサテリテの常設コレクションにも収蔵された「実現した夢」です。

ロンバルディア地方のテラコッタやルネサンス建築様式の再解釈から、自然・神話・動きをテーマにした探求、さらにはウルビーノ公爵宮殿に着想を得た幾何学表現まで、伝統と革新の対話が新たな表現の可能性を生み出しています。

レバノン杉の卵:再生の象徴

コミュニケーションキャンペーン「Reimagining Matters」の一環として、来場者を迎えるのは、Artwood Academyによるレバノン杉製の巨大な卵のインスタレーションです(高さ140cm、幅90cm)。この作品は誕生と再生の象徴であり、新世代デザインのメタファーとして提示されます。

本プロジェクトは、Motel409によるキャンペーンの中心となり、Stilema Studioによるセットデザイン、Alecio Ferrariによる写真とともに展開されます。

Salone del Mobile.Milano 2026 “SaloneSatellite. Reimagining Matters”
Uovo @Alecio Ferrari
Stilema, Set-designer
Concept Motel409

サローネサテリテ・アワード

第15回を迎えるサローネサテリテ・アワードは、国際デザイン界において最も先見性のあるプラットフォームのひとつとして確立されています。これまでに130名以上の審査員(キュレーター、ミュージアムディレクター、デザイナー、ジャーナリスト、企業家など)が参加し、多様な視点から評価が行われてきました。
MoMAのキュレーターであり初回から審査委員長を務めるパオラ・アントネッリは、この賞が単に優れた製品を評価するものではなく、市場に先行する思考や直感、産業化以前のリサーチを捉えるものであると述べています。若手デザイナーたちは、環境、社会的公正、新たな経済、人と産業・地球の関係といったテーマに対し、ラディカルかつ現実的なビジョンを提示します。

2010年以降、24カ国から45名の受賞者を輩出しており、その多くが現在、メディア、ミュージアム、ブランド、企業との協働などで活躍しています。本アワードは単なる顕彰にとどまらず、国際的なネットワークと機会を生み出すエコシステムでもあります。

2026年の受賞作品は、4月22日(水)12時30分より、ホール 7 のアリーナで発表されます。3つの主要賞に加え、中国のRóng Design Library(北京現代芸術財団の支援による)との協働で2つの特別賞も授与されます。受賞者には杭州の施設での1カ月のレジデンス機会が提供されます。

トーク・セッション

4月23日(木)には、サローネサテリテ・アリーナにて2つのトークが開催されます。

12:00
「良いデザインはどこで、どのように生まれるのか?」

ジャンピエロ・ボゾーニ(ミラノ工科大学教授)とフランチェスコ・ズルロ(同大学デザイン学部長)が、現代および未来のデザインのあり方を考察します。

15:00

ジャン・ブランシャール(ギャラリー・ブランシャール)、アルベルト・カヴァッリ(コローニ財団)、アレッサンドロ・ラメッタ(彫刻家)が登壇し、サローネサテリテ2026のデザイナーたちとともに、職人技への関心について議論を行います。

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