ミラノサローネ国際家具見本市 / Salone del Mobile.Milano 2026持続可能性をシステムとして

分野全体および都市に対して持続的な価値を生み出すために、認証、プロセス、来場体験、社会的責任を統合した構造的アプローチ

信頼性と継続性:ISO 20121認証
2026年から2028年までの3年間におけるISO 20121認証の更新は、ミラノサローネの信頼性向上の重要な節目となります。これは到達点ではなく、影響の測定と継続的改善を行う厳格なシステムの進化を意味しています。さらに、サステナビリティ・ポリシーの更新により、環境・社会・経済の責任を軸とした意思決定の原則が明確化され、今後の運営方針をより強固に支えています。

一時的な建築、持続する影響:サステナブルな展示設計
2026年の会場設計は、再利用とアクセシビリティを軸とした循環型の考え方に基づいています。「Drafting Futures」のアリーナや、Corrainiが運営するブックショップに加え、フォルマファンタズマのアンドレア・トリマルキ (Andrea Trimarchi) と シモーネ・ファレジン(Simone Farresin) が手がける「サローネ・ラリタス」、そしてサローネサテリテでも、モジュール構造や低環境負荷のソリューションが採用されています。
また、カーペットの廃止や圧縮段ボールによるサインシステムといった従来からの取り組みも継続されており、廃棄物削減に大きく寄与しています。同時に、出展者に対してもガイドラインを提示し、リサイクル素材や認証素材の使用、展示資材の再利用、資源および廃棄物管理の責任ある運用を促進しています。

来場体験と動線の最適化
サステナビリティは来場体験の質にも反映されています。リング状の展示レイアウトの拡張とワンフロア構成により、動線はよりシンプルでアクセスしやすくなっています。
さらに、Leftloftが開発した新しいウェイ・ファインディング・システムにより、視覚的に明快で一貫性のある案内が実現され、移動時間の短縮と空間理解の向上が図られています。このシステムは地下鉄ネットワークのロジックに着想を得た3つのグラフィックインターフェースで構成され、情報の把握を容易にします。
加えて、折りたたんだ状態でも使いやすいポケットマップも導入され、直感的な情報取得を可能にしています。さらに週末来場者向けには、ライフスタイルやトレンド、機能ごとに構成されたテーマ別ルートが用意されており、短時間でも効率的かつ魅力的に展示を体験できるよう設計されています。
これらの取り組みにより、来場者中心の設計が強化され、ミラノサローネはより進化した包括的なエコシステムとしてのアイデンティティを確立しています。

社会的サステナビリティとインクルーシビティ
本展示の中心にあるのは「人」です。LEDHAとの協働によりアクセシビリティ施策が強化され、「Accessibility Pass」の導入によって、フードエリアでの優先対応や「Drafting Futures」アリーナでのトーク入場優先などが可能となりました。
また、各スタンドのスロープの状態を継続的に確認することで、誰もが利用しやすい環境づくりが徹底されています。

モビリティと都市との接続
ミラノサローネ2026では、都市との連携を強化し、より統合的で持続可能なモビリティシステムを構築しています。イタリアの鉄道主要2社である高速・長距離移動「トレニタリア・フレッチャロッサ (Trenitalia Frecciarossa)」と、通勤・地域輸送 「トレノルド(Trenord)」は、ミラノ市との連携によるMaaS(Mobility as a Service)プロジェクトにより、来場者は効率的かつ環境負荷の低い移動手段を利用できます。
また、BusForFunとの協働によるミラノ・マルペンサ空港との無料シャトルや、Fiera Milanoとの連携による相乗りタクシーサービスも引き続き提供されます。宿泊面ではMiCodmcがホテル手配をサポートし、「Mito Design Connection」プラットフォームによりトリノとの連携も強化されています。

文化と思考:集合的プロセスとしてのデザイン
「A Matter of Salone」キャンペーンおよび文化プログラム「未来を描く – 次なる展望についての対話 (Drafting Futures. Conversations about Next Perspectives)」は、デザインを共有的なプロセスとして捉え、多様な視点・専門性・分野を結びつける場を創出しています。

トークやマスタークラスを通じて、サステナビリティは業界変革を読み解く主要なテーマとして提示され、未来の新たなシナリオを構想する基盤となっています。

さらに、Triennale Milano、ADI、ADI Museum、Teatro alla Scala、Teatro Piccolo di Milano、Fondazione AIRCといった文化機関との連携により、デザイン・都市・コミュニティの結びつきが一層強化されています。

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